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よくあるご質問

入院や治療についてのご質問をまとめています

よくあるご質問

Q-1. 治療時間と入院期間

治療時間と入院期間

カテーテルアブレーションを受けるための入院期間は、おおよそ2泊3日から1 週間程度です。患者さんの体調や不整脈の種類により入院期間は異なります。

治療にかかる時間は、個人差もありますが1 時間から5 時間程度です。外科的な手術とは違い、カテーテルを入れる部位に数ミリほどの小さな傷がつく程度で、特別な異常がなければ、治療の翌日からベッドを離れて歩くことができます。

Q-2. 費用はどのくらいかかりますか?
健康保険は使えますか?

相談している様子のイラスト

一般的なカテーテルアブレーションの治療費は、事前の心機能チェック、事後の出血や感染など合併症予防処置、治療効果の確認などの諸費用を含め、およそ150~250万円程度とかなり高額です。

ただし、「高額療養費制度」を利用すれば、年齢や年収により異なりますが、患者さんが実際に負担されるのは8~25万円程度となることが一般的に多いとされています。
詳細は加入されている保険組合などにお問い合わせください。

また、病院には医療ソーシャルワーカーという、患者さんの生活のことや医療費のことなどの相談に応える専門のスタッフがいる場合があります。病院内に患者さん向けの「相談室」や「支援センター」が設置されているようでしたら、ご相談してみてください。

高額療養費制度とは(平成27年1月より)

高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療費の自己負担に一定の歯止めを設ける仕組みです。医療機関や薬局の窓口で支払った額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です(ただし、入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません)。受診後に支給を申請した場合は、通常3か月程度で給付金として支給されます。
入院される方については、事前に、加入する医療保険から「限度額適用認定証」又は「限度額適用認定・標準負担額減額認定証」の交付を受け、医療機関の窓口でこれらの認定証を提示することにより、窓口での支払を負担の上限額までにとどめることができます。この制度を利用すれば、一度に用意する費用を少なく済ませられるようになります。
なお、医療費のお支払いが困難なときには、無利息の「高額医療費貸付制度」を利用できる場合があります。制度の利用ができるかどうか、貸付金の水準はどのくらいかは、ご加入の医療保険によって異なりますので、お問い合わせください。

Q-3. 治療前に準備しなければならないことはありますか?

治療前に準備しなければならないことはありますか?

病院から準備するようにいわれる入院用品以外に、事前に用意しなければならないものは特にありません。治療前の数日間は、それまで飲んでいた薬の服用を中止していただくことがあります。薬剤の種類によるため、医師の指示に従ってください。
また、治療日の前夜または当日の朝から飲食は禁止となり、カテーテルを挿入する部分の毛を剃るなどの準備を行います。

健康面で変化があった場合は、直ちに担当医師やスタッフにお伝えください。たとえば、細菌やウイルスに感染していると、治療に伴う合併症のリスクが高くなることがあります。

Q-4. 治療の流れ

治療の流れ

1. 消毒、麻酔

カテーテルを挿入する場所を消毒し、消毒した部分に局所麻酔を行います。そして、患者さんの状態や術式に応じて、鎮静もしくは全身麻酔の準備をします。また、無菌状態を保つため、全身を覆うように滅菌した布をかけます。

2. シースの挿入

カテーテルを通すためのシースと呼ばれる管を、血管内に挿入します。局所麻酔が効いたことを確認してから行いますが、ぐっと押されるような感じがあります。その後シースを介して、治療に必要なカテーテルを血管内に挿入し、心臓内の各部位に留置します。

シースの挿入

3. 心臓電気生理学的検査

心臓の中に複数の検査用のカテーテルを入れ、心臓内部の心電図をとります。体表面からとる通常の心電図では分からない、詳しい情報を得ることができます。この検査によって、治療が必要な部位を特定し、アブレーションを行います。

4. カテーテルアブレーション

治療用のアブレーションカテーテルを心臓内に挿入します。必要な部位にアブレーションを行い、不整脈の原因となる異常な電気回路を遮断します。熱さ(高周波アブレーションの場合)や軽い痛みを感じることもありますが、万が一我慢できないような場合は医療スタッフに伝えてください。

5. 治療効果の確認、止血

アブレーション実施後、電気刺激などにより、異常な回路が遮断されたかどうかを確認します。効果が認められない場合は、再度アブレーションを行います。効果が認められた場合は、カテーテルをすべて抜き、挿入部位を10 ~ 20分程度圧迫して止血します。治療後しばらくは、病室に戻ってからもベッドの上で安静にしてください。

Q-5. 治療当日について

治療当日について

カテーテルアブレーションの治療中に、電気刺激や薬による刺激で、意図的に心臓を拍動させたり、不整脈を起こしたりする場合があります。そのため、動悸や脈が途切れる感じがすることがありますが、心配はいりません。また、発作が誘発された場合も、電気刺激装置で停止させることができますので安心してください。薬の作用により、動悸、のどが渇く、目がチカチカするなどの症状が現れることがありますが、薬の効果がなくなれば症状はおさまります。

安全に治療ができるよう、治療中はなるべく体を大きく動かしたりしないようにしてください。体がかゆいなど姿勢を変える必要がある場合は、その場で医療スタッフに伝えてください。

治療後は、一過性の血圧低下が生じ、気分が悪くなることがあります。治療を受けた日は、ベッドの上で安静にして過ごしてください。挿入部位からの出血がないかどうか、心電図の異常や合併症の症状がみられないかどうかなどを、医療スタッフがチェックし、問題がなければ翌日からベッドを離れて歩くことができます。

Q-6. 合併症について

すべての手術にリスクがあるように、カテーテルアブレーションでも合併症が起きることがあります。しかし、生命の危機に関わるような重篤な合併症は非常に稀であり、その他大部分は数日中に改善します。不整脈の種類によって、起こり得る合併症は異なります。ここでは代表的な合併症について説明します。

● 血栓・塞栓症(脳梗塞など)

カテーテルなどの身体にとっての異物が血液に触れると、血液が固まり血栓ができやすくなります。また、稀に、カテーテルから空気が血管内に入り込んでしまうことがあります。この血栓や空気が他の臓器へ運ばれ血管を塞いでしまうと(血栓塞栓症、空気塞栓症)、「脳梗塞」や「心筋梗塞」などを引き起こすことがあります。血栓症を予防するため、抗凝固薬を使いながら治療を行います。

● 心タンポナーデ

治療中、稀にカテーテルの先端が心臓の壁を傷つけてしまうことがあります。このことを心臓穿孔(せんこう)と呼びます。心臓から出血が起こり、血液が心臓の周囲に溜まると、心臓が圧迫されて十分に拡張できなくなる、心タンポナーデという状態になります。その場合は外科的手術など、適切な処置を緊急に行います。

● 横隔神経麻痺

呼吸筋の1 つである横隔膜を動かす神経が横隔神経です。右肺静脈の近くにある横隔神経にもアブレーションが影響することがあります。ほとんどの場合、自覚症状はありませんが、呼吸困難感などを感じることもあります。多くは一時的なもので、時間の経過とともに回復します。

● 肺静脈狭窄

肺静脈の中でアブレーションを行った場合、稀に肺静脈が狭くなったり(肺静脈狭窄)、塞がったり(肺静脈閉塞)してしまうことがあります。血液が正しく流れにくくなり、進行すると心不全に繋がる可能性があるため、ステント留置などが必要になる場合があります。

● 食道障害

心臓のすぐ後ろには食道が接しています。そのため、アブレーションが食道にも影響を及ぼし、食道に潰瘍などを形成することがあります。

● 房室ブロック

アブレーションによって、心房から心室への電気信号の伝達が障害されると、房室ブロックと呼ばれる徐脈性不整脈を引き起こします。自然に回復することがほとんどですが、回復しない場合、ペースメーカの植込みが必要になる場合があります。

● その他

出血、内出血、胸部の不快感、発熱、痛み、吐き気、めまいなどの症状がみられることがあります。大きな内出血が起きて血腫ができると痛みがしばらく続くことがありますが、その他大部分が数日中に改善します。

Q-7. 治療後の生活で気をつけることはありますか?

治療後の生活で気をつけることはありますか?

カテーテルアブレーションは、成功すれば根本的に不整脈の原因を取り除くことのできる治療のため、原則的には健康なときと同じような生活をおくることができます。ただし、いくつか知っておいていただきたいことがあります。

退院後も、血栓の形成を抑えるための薬を一定期間服用していただく必要がある場合があります。不整脈の種類によって異なりますので、詳しくは担当医師に確認してください。

また、不整脈が再発する場合もあります。動悸や脈拍の異常など、いつもと体の様子が違うと感じたら、なるべく早めに受診するようにしてください。

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